カイヤン雑記帳

カイヤンがやったことを書いておいたり、ぼやきたいことを書き込んだりする場所

パラドゲーMOD作成回顧録

おはようございます、またはこんにちは、またはこんばんは。数日ぶりです、カイヤンです。

今回はberetsky.net Advent Calendar 2024の12日目の記事として、Paradox Interactive社のゲーム(パラドゲー)のMOD作成について振り返ってみます。HoI4とStellarisの話ですが、一部身内ネタがあるかもしれません。

前回の社会人学生AdC向け記事が伸びてるところに全く関連性のない記事をあげるのはPV稼ぎとしては悪手もいいところですが、このブログのアクセス数が増えても一銭にもなりませんしまあ……影響力が減るのはアレですが。

さて、何度か当ブログでもパラドゲーやそのMOD作成について触れてきましたし、TwitterもといXなどではしばしば作ったMODの宣伝をしています。 作ったMODの一部はうれしいことに好評を奏していており、1万サブスクを超えたものや、Steamワークショップのトップページに掲載されたものもあります。

そこでこのAdCの機会にふと振り返ってみたくなったのです。今までどのように・どうして、このようなMODを作ってきたのかと。 この記事では、なぜMODを作りたくなったのか、そしてどのように考えて作ってきたのか。そんな話をしていこうと思います。

本記事の構成は以下の通りです。 まず、数あるパラドゲーの中でも特に自分が遊んできたタイトルについて概説します。 それから、それぞれのゲームごとに作ってきたMODをいくつか紹介し、なぜ作ろうと思ったのかなどの話をしていきます。 具体的には、Hearts of Iron 4とStellarisです。 特に好評をいただいた前者向けMOD「StrongDemocraticJapan」には少し紙面を割こうと思います。

謝辞

まず、このような記事を書こうと思えるほど、拙作MODは多くの方に遊んでいただけています。 利用者の皆様にあらためて感謝いたします。 また、拙作MODを動画化してくださった皆様にも感謝申し上げます。明確にサブスク数増大に寄与しています。 拙作MODの中でも特に大きな「StrongDemocraticJapan」ですが、このMODを今日に至るまで維持管理拡大できたのは統制派・共産ルートの作者であるworyokさんのおかげです。統制派・共産ルートとのマージがなければ、1万サブスクを超えることはなかったでしょう。 最後に、この記事を書くきっかけをくださったberetskyの皆様、特にAdCを立ち上げたたぬざか陛下と鯖主のまお閣下へのありがとうを以て、謝辞とさせていただきます。

遊んできたパラドゲー

プレイ時間が正であるという条件だともう少しあるのですが、主に遊んだのは以下の3タイトルで、うち2タイトルに対してMODを作ってきました。

Hearts of Iron 4

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Hearts of Iron 4はパラドゲーの中でも第二次世界大戦の時代を扱う戦略・歴史シミュレーションゲームの4作目です。

そもそも、パラドゲーのメインとなる戦略・歴史シミュレーションゲームは4つの時代区分とテーマを取り扱っています。

  • Crusader Kings(以下CK):中世期のヨーロッパにおける貴族のシミュレーション。プレイヤーは自分の一族・家系の繁栄のためにプレイします。
  • Europe Universalis(以下EU):近世期(百年戦争中なので中世後期を含む)から近代初期(ナポレオン戦争ないしウィーン体制初期)における、外交と交易に軸足を置いた国家シミュレーション。プレイヤーは自国の繁栄のためにプレイします。以降もプレイヤーは国に神視点で入る形です。
  • Victoria(以下Vic):近代(1836-1936)における、経済に軸足を置いた国家シミュレーション。
  • Hearts of Iron(以下HoI):第二次世界大戦前後(1936-1948 or 1964)における、戦争(特に総力戦)に軸足を置いた国家シミュレーション。

従って、Hearts of Iron第二次世界大戦(WW2)を扱った戦略・歴史シミュレーションゲームです。 時間間隔や時期の違いはありますが、提督の決断(や太平洋の嵐も?)と同じようなジャンルということです。

戦略シミュレーションとしての分類はいわゆる大戦略(グランドストラテジー)という点もそうです。 タクティクスオウガファイアーエムブレムのようなSRPGでもないですし、ファミコンウォーズ大戦略のような規模感のマス目ゲームでもありません。 この点は他のパラドゲーにも言えます。

カイヤンは本作を2300時間弱遊んでいます。 2017年のver.1.3か1.4ころから遊んでおり、DLC「Together for Victory」「Death or Dishonor」だけの時代でした。 他の記事から年齢推定できるでしょうし隠すほどのことでもないので普通に書きますが、就活が終わった修士2年から参入して以降就職してからしばらく遊び続けていた状況です。 家に招いた人にチュートリアルをプレイさせるなど、すごく人に推したくなっていたくらいにはハマっていました。 そしてDLC「No Step Back」が出るころまで現役で遊び続け、以降はMOD作成のためのテストのために遊ぶ程度になっています。

HoI2のコミュニティは元気であり、かつレトロな雰囲気のゲームが好きにもかかわらずHoI4をメインにしているのは、特別にコミュニティのサポートがなくてもWindows10以降で動かしやすいという大前提の他に、自動戦闘などの優れたゲームシステムとシンプルさ(参入当時)に惹かれたためです。 今では多数のDLCと要素が追加され、最も簡単なパラドゲーの座を後述するStellarisに譲った状況にあるHoI4ですが、初期はHoI2との差別化を意識して徹底的に簡略化・カジュアル化がされていました。

尤も、ゲームに慣れるとそのシンプル過ぎる構成に物足りなさを感じていくのですが、それがMODを使うようになり、そしてやがて作るようになったきっかけでもあるため個人的には好きです。 本編たるMODの話はより後の説で述べます。

Stellaris

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上記のようにパラドゲーは地球の人類史を基本的に扱いますが、2016年に全く新しい試みがされました。 それがこちらのStellarisです。 Stellarisの年代は2200年~、そう遥か未来です。 そして舞台も地球を飛び出して太陽系、いいえ銀河です!

年代も舞台も変わりましたがそこはパラドゲー。グランドストラテジーです。 プレイヤーのやることは星間国家に入ってその繁栄のためにプレイすることです。 とことんシンプル化された経済を中心に据えつつ、国家運営全般をこなすゲームです。

また宇宙系らしく4Xゲームでもあります。 すなわち、探索(eXplore)、拡張(eXpand)、開発(eXploit)、殲滅(eXterminate)をします。 多くのフレーバーテキストが用意された銀河の未知を探検し、自国やその勢力圏を拡張し、惑星への入植や資源採掘などの開発を行い、敵対する異星人国家を殲滅するのです。

このことは、パラド社がこれまで積み上げてきた戦略ゲームのノウハウがすべて活かされている作品とも言えます。 EUやVicで行う植民地の入植や領土の開発要素、HoIの戦闘要素などは顕著でしょう。 そしてゲームの要素は多数あるものの、システムとしてはシンプルなものですので、自分が欲しいモノをMODで加えるようになるのです。

一方、完全に未来の、非現実の銀河を舞台にしたゲームと言うことで、地球人類はいるものの国家はすべて架空のものです。 そして自作国家で遊ぶこともできます。このシステムが個人的にはドはまりでした。

宇宙人がいる世界ですから、キャラクターMODとの相性も良いこともあって、気に入ったものを見つけてからはすっかりこちらにハマってしまいました。 好きなキャラの国を作って銀河の覇権国家になれるからです。その結果、HoI4を超えて2800時間も遊んでしまっています。 参入したのはver.3.3から3.4への過渡期で、ギリギリ管理許容量というシステムを知っている世代です。 それから少しずつDLCを足していき、3.5辺りのDLCOverlord」のころに全DLCを導入、以降は今に至るまで最新DLCを即買いして遊ぶドはまりです。 このAdCを書いている身内サーバの界隈でもしばしばマルチプレイをしています。

Cities: Skylines

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本記事の趣旨からはズレるので簡単な紹介だけ。Paradox Interactive社はいわゆるパブリッシャーであり、上記のゲームはParadox Development Studio社が開発したものです。 パブリッシャーということで、他で開発されたゲームを売ることもあります。その例がこのCities: Skylines(以下Cities)です。

開発が違うこともあり、これはグランドストラテジーではありません。都市育成シミュレーションゲームです。 かつてはシムシティが覇権をとっていたジャンルですが、近年ではこちらが強いようです。シムシティ任天堂SFC版として大幅に回収したものを出していたタイトルでもあるので、日本人としては頑張ってほしかったタイトルなんですが、Citiesに捲られてしまいました*1

このゲームも他のパラドゲー同様にMODが豊富で、外見の面白い建物の導入や、地形創生及びドライビングの機能追加などができます。 特に後者はPS4では当たり前のようにできるシステムがPC版には一向に実装されていないため、MODコミュニティの力が偉大な点です。

パラドゲーと開発が違うことからMOD作成の学習コストが高く(パラドゲーがやりやすい理由は後述)、カイヤンはまだMODを作っていません。 やりたいことも、高度な3Dモデリングが必要でなかなか手を出せないというのもあります。

作ってきたHoI4MOD

MoreRealisticFix4Ideologies

初めて作ったMOD。HoI4のイデオロギーごとの補正やルールを少し変更して自分好みにしました。 民主主義が弱すぎるのが嫌だったのが大きな理由。 このMOD作成を通じて、数値を変更するくらいなら比較的容易にできるのだと理解できたため、ハローワールド的なMODとなりました。

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KotonohaAoi_Voice/KotonohaAkane_Voice

HoI4の琴葉姉妹音声MOD。 ゆかりさんとかあかりちゃんはいるけど琴葉姉妹だけなぜかおらず、調べてもStellarisのそれしか出てこなかった。 琴葉姉妹が好きなのと、ちょうどこのころはニコニコのHoI4ボイロ実況をよく見ていて、自分でも琴葉姉妹のソフトを買っていたため作成。 個人的には姉妹に役割分担をしてほしく、そのような分担型の音声MODもなかったので、内政関連を文官設定の葵ちゃんに、軍事関連を武官設定の茜ちゃんに担当させるという形にしました。

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StrongDemocraticJapan

はじまり

HoI4の日本の民主√を強化するMOD……としてはじまりました。

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Ver.1.5と共にリリースされたDLC「Waking the Tiger」(WtT)により、日本のNFは再構築され、IF√も実装されました。 しかしはっきり言ってお粗末というか、あまりにも内容がないNFがIF√では多くだったのです。 特に民主√では民主化勢力が陛下に刃を向ける内戦を起こし、なぜか立憲民政党片山哲が率いていて民主化すると首相になるし、民主化後のNFも非常にしょっぱい内容しかありません。せっかく民主化するのに内政面は一切なく、工場も増えないというのも険しい点です。 当時はHoI4の非公式日本語wikiによく住み着いており、ver.1.4時代にはアホの作者さんのAARなどを読み漁っていたものでした。 そのwikiでもWtTの評判は芳しくなく、私自身も上記のように不満がありました。

そこで、NFを大幅に増築し、更に内戦なしで民主化できるようにするMODを作成しました。 このころはソ連の大粛清がイベントチェインとなっており、ぬるい選択肢を選ぶと内戦になるため粛清を完遂しなければならないという作りでした。 これに触発され、民主化過程は内戦とするのではなく長い時間のかかるNFをクリアするという形で実装しました。 当初は単純に210日かかるものであったが、イベントチェインを実装して軍部大臣現役武官制への反対(押し通すと腹切り問答の寺内元帥が使用不可となる)などを行い、軍部が増長しないよう選択肢を選んでいけるようになりました。この部分は今では勢力均衡を使う仕様になっており、NFをもっと多くとれるようになっている。

また、民主化後のNFはHoI4バニラの世界観をできるだけ尊重することとして、日英同盟=連合国加盟と独自陣営樹立の二軸に軸足を置き、それぞれの専用ルートと共通としての対ソ戦ルートと工業化NF群を用意。

日英同盟の復活では対枢軸戦を完遂し、更にイギリスと協力してドナウ連邦を作り、ソ連に対抗できるようにしました。ロマン要素は必要だろう!?

独自陣営の方は、ぶっ壊れ効果のNF「太平洋の守護者」*2の内容が実行できる世界という前提で高い介入能力をNFから獲得し、植民地解放™と民主主義™をアジア・そして世界に広げるような(冷戦後の介入主義のアメリカを彷彿とさせるような)内容を意識しました。 そしてそれに対する反発として、オーストラリアとニュージーランド、そしてアメリカがファシスト化して立ちふさがるようになります。大体、アメリカがラスボスです。

工業化NFは史実戦後の経済成長を彷彿とさせるような大規模工業化で、工業地帯の形成→太平洋ベルトによる接続→高度経済成長と科学技術立国へ、という流れにより、多くの工場と更なる研究枠を得られる

動画化

日本民主√への不満はコミュニティで小さくなく、民主化過程をイベントチェインにしたあたりからサブスクが増え始め、HoI4動画投稿者の方にも遊んでもらえるようになってきました。

Youtubeで「strongdemocraticjapan」を検索: https://www.youtube.com/results?search_query=strongdemocraticjapan

最初期ではペルーア様(当時はヘルニア様)、その後ははるなすび様やコロネフ様やタツクマ様、後述する統合後にBOOST様といった、ここでは挙げきれない様々な方が動画にしてくださっています。 これがかなりの宣伝効果があったようで、更にサブスクが増えていき、HoI4非公式日本語wikiのMODページに掲載されたりもしました。

日本NF拡張、そして統合

また、日本NFへの不満という点では、皇道派も中途半端な内容だったのでこれも大幅拡張し、StrongNonAlliedJapan(皇道派はHoI4的には中道主義=NonAlliedに分類される)という名前で作成。皇道派の話と言うことで横山さんにも話を伺いながら作っていました。 基本的に対ソ戦を想定するバニラの、そして史実の北進論を想定したNFとしつつ、中道主義なことを利用して連合・独自・枢軸と様々なルートに行けるようにしていました。

一方、横山さんと皇道派の思想についてお話していく中で、東北の救貧という背景もあったことや思想的指導者である北一輝の思想を絡めて、社会主義的な側面もかなり強いということが分かりました。 そこで、天皇社会主義というIFのIFルートも設け、ソ連とむしろ手を組んで枢軸国と戦い、場合によっては連合国とも戦うようなNFも用意しました。 領土問題を外交的に解決し、日本の海上優位とソ連の大陸優位を相互承認して同盟を組み、ドイツと戦うような流れとなります。

さて、このような皇道派強化MODは日本NFのファイルを触るため、前述のStrongDemocraticJapanと競合します。 一方、いちいちMODを切り替える手間が大きいことから、両MODの統合を求める声がありました。 このころ、StrongDemocraticJapanは多くのサブスクをいただいており、名前を変えたり新しいMODに移行することで人が離れるのはどうかなあと思っていました。

そこで、NonAlliedよりサブスクの多いDemocraticの方にMODを統合しました。 Democraticといいつつ民主と中道ルートの拡張強化MODということにはなりましたが、元々のDemocraticのMODがある程度認知いただけていたからか、特に混乱なく受け入れていただけました。

こうして日本NF強化MODの一つとして一定の地位を確立した本MODは、上記の動画化もあって様々な方に遊んでいただけました。 一方、史実の統制派ルートと共産ルートの強化を求める声が今度はあがってきます。 やる気がないわけではもちろんなかったのですが、どこまでやろうか・どんなネタがあるだろうかというのがなかなか決められず、気づけば心はStellarisメインに惹かれていき、保守アプデが主な活動となっていきました。

そんな流れを断ち切り、現在のStrongDemocraticJapanを作り上げることができるようになったのが、woryokさんのMODとの統合です。 woryokさんは統制派ルートと共産ルートの強化MODを作っており、これとの統合を提案されたのです。 StrongDemocraticJapan側で統合して共著体制へ移行し、ついに日本NF強化MODそのものとなりました。

それからはworyokさんは精力的に要素追加をしてくださり、今ではイベント数は200を超え、大人数で開発しているのではという声も散見されるような規模になれました。 おかげさまで今や1万の大台を上回る11000サブスクとなりました*3。 StrongDemocraticJapanの餅は私が衝きましたが、ここまで現代HoI4の環境向けに新要素追加も含めたアプデという形でworyokさんが捏ね続けてくださったことで、今の本MODがあります。この場を借りて感謝いたします。

作ってきたStellaris MOD

HoI4モチベが下がり始めたころ、ゆらんこさんの動画を見てStellarisを始めました。 上述したように、好きなキャラクターをMODで自国の種族にできるゲームなため、とてもハマってしまい、あれほど熱を持って作ったStrongDemocraticJapanが保守のみと化していきました。

そんなStellarisですが、根っこはHoI4好き、それもver.1.4ころのシンプルなものが好きという人間だったこともあり、キャラクターMOD以外にもHoIっぽくするMODなどを作ったりしています。

Galactic Fascism

Stellarisにファシスト要素を追加するMOD。

Stellarisでは自由に自国をデザインできるのですが、プリセットなものもあります。 その中に、どう見てもスペースナチスな帝国「人類起源独立国」というものがあります。 設定上はゲーム開始前に地球から太陽系外惑星へ入植地を探しに行った宇宙船の生き残りがデネブ星系で立ち上がったというものですが、赤黒色にアドラーという国旗、排他主義かつ狂信的な軍国主義独裁制と、どう見てもファシスト国家なフレーバーとなっています。

しかしながら軍国主義志向の場合、特別な国是がなければ政治体制は軍事独裁制になってしまいます。 ファシズム軍事独裁とは異なるため、どう考えてもファシスト国家ポジションなのに、ファシズムを表現する手段がバニラにないために軍事独裁制国家になってしまっているのでした。

これでファシストじゃないは無理でしょ。

そこで、ファシスト要素を追加するMODを作成しました。 このMODで追加されるファシストとは、ファシスト政権という特殊な国是を有した通常帝国です。 これは排他主義系かつ軍国主義系の独裁制でのみ使用可能な国是であり、最初から総力戦が可能ながら(それゆえ相応に嫌われるとはいえ)外交不可勢力とはならないという特徴があります。 同化機械の個人主義帝国版みたいなポジションの国になるわけです。同化機械のようにガンガン同化できるわけではないですが、個人主義帝国なので征服地のPOPは利用可能です。 拡張戦争とのシナジーがあるように帝国規模効果を抑えやすいという特徴もあります。

このファシストの国是にはじまった本MODは、その後はバリアントの国是が追加され、更にファシストの対抗勢力たる社会主義や民主主義についての要素も追加、というように拡張していきました*4。 浄化主義にもてこ入れを行いつつ、浄化主義とファシストだけで使える破壊の経済国是による銀河食らいつくしも遊べるようになるなど、いろいろとできることは増えていると思います。 最近、MODバージョンを1にメジャーアプデし、政策スライダーと統治志向とは別にイデオロギーシステムを実装して、ファシストはよりファシストらしくなり、そしてこのMODによりHoIっぽさが上がるようになりました*5

正直、ファシスト政権の国是しかない状態ですぐにアップロードしてしまったのはミスで、ある程度要素を増やしてからであれば、新作MODブーストでもっと多くの人に見てもらえたのではないかと後悔しています。この点の反省は、後々の一般艦船強化MODに活かされるのですが、それは後述します。

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Voiceroid Renown Paragons and Portraits

Stellarisではやろうと思えば好きなキャラクターの国をMODで作れると冒頭で書きました。 ボイロ(広義)でそれをやろうというMODの一つがこちらのMODです。

DLC「Galactic Paragon」が出たころ、リーダーのシステムが一新されてより個性的なリーダーが登場するようになりました。 ゲーム上で身近な個性的なリーダーとは、異星言語学を研究すると面接を受けに来る高名なパラゴンです。 そんなパラゴンたちに好きなキャラクターを追加してみたいと思い、ボイロ(広義)のリーダーとポートレートを追加するMODとなりました。

身内マルチではこのMODを環境に入れているため、いずれこのMODの各リーダーのセルフ寸評も書こうかなあと思っています。 どのような国を作るとどういうパラゴンが来やすいかが変わるため、ビルドにおいて重要な情報となるためです。

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Strong Ruling Jobs and Politicians-Replaced Civics

政治家を別の統治者職に一部置き換えるタイプの国是と統治者職全般の強化MOD。 Strong~~という命名は完全にStrongDemocraticJapanからです。以後もStrong~~系のMODを作っています。

このMODを作ったころ、ちょうどバニラの研究者の産出が大幅ナーフ&技術コスト増大システムが実装されたころでした。 当初は完全に保守反動するMODを作る(研究者の産出を戻す)つもりだったのですが、この機に「技術官僚の支配」をちゃんと研究が得意な国是にしてみようと思い、統治者職全般を強化しつつその影響が大きい国是の強化という形にしました。

かなりタイトルは迷ったのですが、愚直に統治者と政治家を置き換える国是が強いというものにしました。 強化対象となる国是は技術官僚の支配、高貴なる神権、貴族エリート、商人ギルドです。 このうち高貴なる神権と貴族エリートは元から強かったのですが、商人ギルドと技術官僚の支配では政治家から置き換わる統治者職が上位互換ではないために統合力に苦しみやすく、その割に他の方面への特化がそこまで強くないというものでした。

本MODでは技術官僚の支配では研究者の産出が昔のバージョンに戻るなどの研究強化、高貴なる神権は元から司祭の統合力産出+1と強力でしたが大司祭の強化などで更なる統合力産出強化、貴族エリートは貴族が影響力産出強化となったことで君主制と特にシナジーして影響力を集めやすい方向に、そして商人ギルドは豪商の統合力産出が追加されつつ交易価値の強化ができるように特化する。

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Strong Science Technology Edicts

上記Strong Ruling Jobs and Politicians-Replaced CivicsのサブMOD。技術官僚の支配だけ研究産出が強化されるのがやや極端なため、布告を追加することで調整するようにしました。

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Relaxed Conditions of Kilo Structures

DLC「Machine Age」が出たころ、追加された中型建造物にバグがあり、それを修正するついでに建造条件を緩和してみようというMODをberetskyの鯖主であるまおさんが作ろうとしていた。 開発がうまくいかないということで引き継いで共著で発表しました。

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Strong Section Templates for Generic Ships

DLC「Machine Age」で追加されたある条件下で作れる艦船が少なくとも戦力値というパラメータではかなり強い一方、設計が従来の一般艦船より単調すぎるという問題がありました。 そこで、一般艦船の設計に強力なものを追加しようとしたものがこちらのMODです。 内容としてはシンプルで、いわゆるニコイチができる艦船区画を追加する技術を新たに用意し、条件を満たすとこの技術が研究できるようになるというものです。 これによりある程度多様な艦隊編成をしながらも戦力値で上記の艦船パーティに負けにくいものが用意できるようになります。 戦略的には、本MODの追加艦船のほうが1:1では弱くともコスパが良いという具合のバランスです。

Galactic Fascismのところで触れていた新作MODブーストについてですが、このMODのリリース時は意識しました。 コルベット~タイタンすべてに追加区画を用意し、更に危機化帝国の場合も追加区画の代わりに別の技術が手に入るようにして充足した内容としたうえに、更に丁寧なチュートリアルになるように紹介画像をパワポなども駆使して作成、そしてサムネに目玉の追加区画がずらっと並んだ画像を用意してとにかく目を引くよう気を使いました。 そのおかげもあって、週間サブスク数がいつもよりかなり多くいただけて、Steam Workshopのトップページで紹介されるに至りました。

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おまけ(イースターエッグ

パラドゲーには何らかの元ネタがあるものがしばしば仕込まれており、イースターエッグと呼ばれます。

カイヤンのMOD群にもこれは若干あります。

HoI4MOD

  • KotonohaAkane_Voice(Adjutant)でなぜ茜ちゃんを武官設定にしたかは連句多さんの茜将軍のイメージ。対比で葵ちゃんが文官になった。
  • StrongDemocraticJapanの科学技術立国NFで得られる同名の国民精神のフレーバ―テキストは、東京工業大学の2019年までのアドミッションポリシーにあった「遠く宇宙の果てへの研究から、微細なナノ・スケールでの造形まで。 あるいは抽象思考の極北を旅する純粋数学の凛とした美しさから、フラスコにひそやかに息づく生命の温もりまで」というフレーズが使われている。
  • StrongDemocraticJapanの民主独自陣営ルートでファシストアメリカ討伐後に樹立できる太平洋共和国は、高い城の男の太平洋連邦が元ネタ。厳密には、太平洋連邦を元ネタにしたver.1.4のころの日本NF強化MODであるEmpire of Japanのものを参考にしている。
  • StrongDemocraticJapanの民主連合国ルートでポーランドと提携する日波同盟NFにおけるソ連を挟んだ隣国というフレーズはHoI界隈のミーム。そのミームの元ネタはおそらくHoI2のAARか。

StellarisMOD

  • Strong~~という名前はHoI4MODであるStrongDemocraticJapanから。カイヤン作のMOD群であることのアピールである。
  • Galactic Fascismにおける国是「黒き太陽の覚醒」はHoI4の大型MOD The New Orderの騎士団領ブルグントから。ぞっとするほどのディストピアで、少尉以下のAIであれば間違いなく反乱で崩壊する。
  • Galactic Fascismにおける国是「破壊の経済」はHoI4の大型MOD The New Orderの大ゲルマニアゲーリングルートから。戦争し続けないと経済崩壊してしまう。
  • Strong Science Technology Edictsにおける布告「科学技術立国」のフレーバーテキストも、東工大のアドミッションポリシーから。StrongDemocraticJapanのそれと合わせて、カイヤンMOD印である。
  • Strong Section Templates for Generic Shipsのタイタンのコアとして12個のGスロットを持つものがある。エネルギー魚雷を積むことで疑似的に12連装陽電子砲のようなことができるが、この12連装陽電子砲は機動戦士ガンダムSEEDFREEDOMの戦艦グルヴェイグから。
  • Strong Section Templates for Generic Shipsのある条件下で研究できる「特異学習理論」「特異宇宙情報量規準」は、代数幾何学特異点論を用いた統計的学習理論である特異学習理論から。このような理論から情報量規準という理論的に優れた評価指標が導出できる。「特異宇宙情報量規準」は架空の情報量規準。本研究の条件下では学習理論や特異点が登場するため関連させた。

Voiceroid Renown Paragons and Portraits

ボイロ(広義)のパラゴンをなぜその配置にしたかについて。全パラゴンに何かあるわけではない。 また、二次創作が元ネタでも三次創作ではなくあくまでイースターエッグ

  • ゆかりさんは、ボイロゲーム実況の最大勢力故に様々なゲームの入り口になるというイメージから受容主義の大使に。フレーバーテキスト上でファシスト国家出身なことを仄めかしているのはファシズム=結束主義と結月という名字から。
  • 茜ちゃんがズタボロなのは、琴葉姉妹ファンのダークサイドから。
  • イカさん、時空管理局なので時空の裂け目探索がうまい科学者に。
  • 排他主義パラゴンは全員、少なくとも有名な二次設定で公知化した食べ物キチとなっている。六花はヨーグルト、葵はチョコミント、つむぎはカレー。食べ物キチを排他的としたのは、GYARIさんの「絶対にチョコミントを食べるアオイチャン」から。
  • めたんちゃんはメタンハイドレート→希少資源と鉱物に強い総督。
  • つづみさんが計算機学者なこととそのフレーバーテキストの元ネタは青い解体新書とMLPシリーズ(青色カバーの機械学習に関する学術書のシリーズ)から。
  • そらさんの雇用イベントの年齢ネタは中の人ネタ。リーダー経験値強化型でありフレーバーとしても元教師なのは、GYARIさんの「無限にホメてくれる桜乃そら先生」から。
  • ずん子さんが苛烈な統治政策の長官なのはことらんさんのステンチから。
  • アリミリが人工生命体特性持ちなのは、他の合成音声キャラクターよりも人工知能であることが強調されがちなため。
  • あかりちゃんはソ連ポジションを握りがちなため、腐敗した汚職技術官僚に。大食いキャラのイメージから維持費を大きくしたかった。
  • ARIA姉妹はLife Love Peace→精神受容平和のどれかになるように。IAを精神主義の大使(実質受容)とし、ONEを平和主義の科学者に。
  • ヒメミコは梅の精であるため超能力が使える寿命がない存在に。
  • マキさんが戦争屋の強力な提督で、フレーバーテキストがメタルヘッズであることは次の通り。まず、排他軍国物質である条件を満たすとStellarisではヘビメタ音楽ファンというパーソナリティになり、非常に攻撃的になる。妙楽さんの「メタラーのマキちゃん」からマキさんはメタルヘッズとし、Stellarisにおけるメタラーの特徴を盛り込んだ結果として攻撃性能が高いウォーモンガーな提督になってしまった。

むすび

これまで作成した主なパラドゲーMODを振り返ってみました。こうしてみるとけっこう作ってきたなあという感じです。

数か月前は毎週のようにStellarisのMODを作っていたこともありましたし、HoI4をメインで遊んでいたころはStrongDemocraticJapanをずっと動かしていました。 パラドゲーは時間が溶けると言いますが、MOD作成をすると更に溶けやすいように思えます。

これで本記事はおしまいです。ありがとうございました。

Beretsky AdCで私の次である12/13の記事では、八八艦隊さんがたぬざか朝銀河帝国の新型戦艦について紹介してくださるようです。

*1:そのCitiesも第2作は要求スペックのインフレとそれでも足りない処理能力≒最適化の拙さからリリース直後に炎上気味で、良いスタートをきれなかったのですが……私もまだ引っ越していません

*2:英仏蘭の東南アジア植民地を格安の政治力で譲渡してもらえる謎設定。

*3:2024/12/11閲覧

*4:すぐ上のHoI4MODでも似たようなことがあったような……。

*5:HoI2の政策スライダーを参考に実装